「成熟した大人の意識」という言葉の表現を聞いて、私はフランキンセンスを選びました。軽く消えていかない香り、深みがあることに成熟さを感じました。
これまで順を追って成長過程を振り返り自分育てをする中で自分の取りこぼしている部分を必死で埋めたくて揺るがない大人になりたくって毎回の録画を観ては香りを選び、そのインスピレーションから色をキャンバスにのせて目に見える形にしていきました。ワークの後は、その香りをポーチに忍ばせ、自分で描いた絵を壁に貼って過ごした3か月間でした。
セラピストさんが選んでくださった瞑想の音楽が静かに私の心に寄り添ってくれました。その曲は、私が思春期の頃に聞いていた曲のトーンに似ていました。大人になるということは、完璧な間違えない大人になることと少し勘違いをしていた若かった頃、そんな私はとても繊細で少し頑なでした。その曲からは、年を重ねた今に私に少女の頃のピュアなハートが「ふわぁ」と蘇ってくるようでした。それくらい傷つきやすくて純粋な私を大切にして生きていいというメッセージを受け取りました。これまで続けてきたセラピーのプロセスも重なり、私の心のピュアさにタッチすることにやっとできた瞬間でした。住む場所を変えても誰といても最後には私は私でしかなかった。これからは、防衛から自分を守るのではなく、私が私であるためにもっと静かな場所を自分自身に用意してあげようと思いました。そして、私のハートに招き入れる人も私を大切にしてくれる人を選びたいと心に誓いました。
香りと音楽に身を任せた後のアートの時間では、ピンク色のペンを迷わず手に取りました。私は、一つの場所から力強よく渦を巻いて上に向かっていく光の源を描きました。その後で登っていった光は下へと向かい大地を照らすような光ともなりました。私の中にある、与えたい愛があることをハートでたくさん感じることができました。物心ついたころから女の子らしい柔らかなピンクを選ぶことができなかったけれど、心がほぐれ始めた頃から小物にピンク色を持ち始めたことを覚えています。
これまで私自身だと思っていた私が少しずつ変容していく様は自分でも驚かされます。でも、それは見知らぬ自分に出会うのではなく、予期せぬ場所から私宛に懐かしいプレゼントが送られてくるような感覚でした。
(Tさん / 女性 / Welcome♡My Child)